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【月桃茶】西表島で無農薬栽培に取り組む農園の想いとは~香り高い沖縄の万能植物「月桃」の魅力~

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はいさい!
沖縄シークヮーサー本舗のイシダです!

今回は『月桃』という植物と、その『月桃』を使ったお茶を作っている、西表島の『大浜農園』さんについてお話していきたいと思います!
古くから沖縄の人々の暮らしと共にあった万能植物『月桃』と、『月桃』を無農薬で栽培する西表島の農園『大浜農園』さんの農業に対する想いとは・・・?

ぜひ最後までお付き合いください!

①月桃ってなに?どんな植物なの?

月桃(ゲットウ)とは、熱帯から亜熱帯と暖かい地方に分布する植物です。日本だと九州南部~沖縄に自生しています。
沖縄では森の中に自生しているものや、民家の庭に植えられているのをよく目にします。
毎年4月~6月頃に白くきれいなつぼみをつけるのですが、一説ではこのつぼみが『月桃』の『桃』という名の由来だとも言われているんです。

沖縄では月桃のことを方言で「サンニン」と呼び、昔から色々なことに使っていました。
清涼感あふれる香りを立たせることから、お茶や食べ物への香りづけとして重宝されていたのです。
沖縄の人は今でも、庭先に生えている月桃の葉や実をとってきて、そのまま煮だしてお茶にして飲んでいます。

②月桃茶を作ってる大浜農園って・・・?

そんな沖縄で昔から親しまれてきた『月桃』を使ったお茶を、沖縄シークヮーサー本舗で販売します!
『月桃茶』を作ってくれているのは、世界遺産にも登録された『西表島』で、お米作りを営む『大浜農園』さんです。
『大浜農園』は無農薬にこだわったお米屋さん!
西表島で古くから栽培され、稲の古い品種に近いことから古代米とも呼ばれる『黒米』や『黒紫米』をはじめ「ちゅらひかり」も栽培しています。

③大浜農園が月桃茶を生み出した理由とは・・・?

そんなお米作りを行う『大浜農園』がなぜ『月桃茶』を作っているのでしょうか?
『大浜農園』代表取締役で西表島育ちでもある『大浜一将』さんに直接お話を伺いました。

「この度は『月桃茶』を扱わせていただきありがとうございます!今日はよろしくお願いします。」

「こちらこそありがとうございます!」

「早速ですが、『大浜農園』さんの無農薬に対するこだわり農園の想いなどを聞かせてください。」

「私達は自然と人間の共存の一部でありたいと想ってお米を作っています。人間の活動が自然にとって”プラスになる”ないしは”マイナスにならない”という所を目指していますね。
そのための取り組みとして、「農薬を使わない」という農法を行っているわけです。」

「農薬を使わない……具体的にはどのような取り組みなのでしょう?」

「例えば、農薬のかわりに「籾殻燻炭(もみがらくんたん)」という稲の籾殻を焼いた炭を使っています。燻炭には稲を強くする作用がありますし、自然由来のものですから環境や人体へ害はありません。」


▲籾殻燻炭

また、田んぼに生息するジャンボタニシを農薬で駆除するのではなく、逆に利用しています。
タニシは柔らかい草を好むので、田植え直後は苗が被害を受けやすいですが、稲が育ってくれれば、雑草を食べてくれるのでむしろありがたいんです。

田植え直後の柔らかい苗を守るために、『モモタマナ』という植物から採った『タンニン鉄』という成分を稲に与えています。
『タンニン鉄』は稲を強くして、タニシの食害から守ってくれるんです。
原料の『モモタマナ』は西表島ではそこら中の山にたくさん生えていて、その落ち葉を使っているので環境への負担にもなりにくいんです。

なるほど。農薬を使わないというのは、ほったらかしにしているわけではなく、あくまで農薬を使わないでかつ、収穫量を増やす工夫をしているのですね。

「このような農薬を使わないでお米を育てる工夫の一環として月桃を植え始めたんです。
月桃は繁殖力が強いですから、月桃のまわりには雑草が生えにくいことに気が付きました。
そこで、雑草が茂ってしまう田んぼの”あぜ”に月桃を植えたら雑草が生えてこないんじゃないか説が浮上して試したみたわけです(笑)
沖縄では昔から潮風を防ぐ防風林として田んぼの周りに月桃なんかを植えていましたしね。」

「なるほど~。月桃自体が目的ではなく、あくまでお米作りのために植え始めたんですね。」

「はい。ですが月桃が成長して葉っぱが大きくなると、今度は稲に当たる日光をさえぎってしまうので葉っぱを切り落とすんです。その葉っぱをお茶にしようと思って『月桃茶』が生まれました。
『月桃茶』は沖縄の家庭では馴染みのあるお茶で、香りがとても良いし色々な効果があるらしいですからね。

沖縄では庭に生えてる生の葉っぱをそのまま煮だすけど、私達は遠くのお客様にも飲んでもらえるように乾燥させて製品化したわけです。
他にも月桃には虫よけの効果があるので、これもお米作りに使えないかと思って月桃を精製して作った『月桃水』の稲への効果を探っています。」

「大浜農園さんの『月桃茶』誕生秘話をありがとうございます(笑)
あくまで自然と調和した農業を目指す中で生まれた製品だったわけですね!」

「ちなみに販売している『月桃茶』に使う『月桃』は田んぼから離れたところで、専用に栽培していますよ!」


▲月桃の葉を収穫


▲手作業で丁寧に切りそろえて・・・


▲乾燥させてお茶に加工!

【コラム①:もっと知りたい『月桃』のこと】

沖縄では旧暦12月8日に『ムーチー』と呼ばれる餅を月桃の葉で包んだものを食べて、健康祈願をするという行事があります。
月桃は清涼感あふれる香りを持っていますから、お茶や食べ物への香りづけとして重宝されていたのです。
近年ではその香りはリラックス効果があるとしてアロマオイルなどにも利用されています。
さらに、月桃には虫がよって来なくなる効果やカビを防ぐ効果があるので、食べ物の保存に利用されてきました。

最近の研究でその防虫・抗菌効果が科学的に証明され、人体に害の無い自然由来の防虫剤や防カビ剤の開発が研究されています。
冷蔵庫や虫よけスプレーの無い時代の人々は、不思議なチカラで虫やカビを防いでくれる月桃をさぞ重宝していたことでしょう。
そんな万能植物である月桃は虫よけだけではなく、魔をよけるチカラがあるとしてお守りや結界にも使われてきました。
沖縄の人々は『月桃』をまさしく「よろづのことに使ひけり」だったわけです。

④月桃茶飲んでみた!

それでは『大浜農園』の『月桃茶』を飲んでみましょう!


▲パッケージはこんなかんじ!

今回お話を伺った大浜さんの奥様が描かれたという『イリオモテヤマネコ』のイラストがかわいい・・・!


▲裏側はこんなかんじ!

月桃の葉と月桃の実を使用しています!
もちろん農薬・化学肥料は不使用!


▲中身はお茶パックが8包入っています。

開けた瞬間に月桃のいい香りがただよってしあわせ~~。


▲早速淹れてみました!

急須を使ってもいいし、熱湯を注いだコップにそのままパックを入れてもOK!
カップに注ぐと見事な黄金色。
月桃の爽やかでほのかに甘い香りがより際立ちます・・・!


▲気になる味の感想は・・・?

「ほのかに甘くてホッとする優しい味・・・!ムーチー(月桃の葉で包んだ餅)とかより月桃が主張してこないから、くどくなくて本当に飲みやすい!」
カフェインが入っていないので、寝る前や小さいお子様が飲んでも安心です♪
※日本食品機能分析研究所検査より

皆様もぜひ味わってみてください(^^♪

【コラム②:西表島とお米作り】

沖縄のお米というとあまりイメージが湧かない人も多いかと思います。
それもそのはず、お米を作るには水が重要で、水が豊富な地域というのは普通、山があって大きな川が流れて・・・と沖縄のイメージとはかなり離れていますよね。

しかし、実は西表島は沖縄でも屈指の標高の山が連なっているんです!
西表島を流れる『浦内川』は沖縄県最長の川で、他にも大きな川や滝がたくさんあります!
よって西表島では昔から水田稲作が盛んに行われてきました。
ですから西表島には田んぼや稲に関する言い伝えや決まり事がたくさん残っていて、今でもその決まりを大切に守っている人達がいるんです!

⑤大浜農園の想い~自然と人の関わり~

「大浜農園さんの無農薬への取り組みと熱意、本当に素晴らしいと思います!
でもそこまで無農薬にこだわるのは何故なんでしょうか?」

「今、西表島は世界遺産にも登録されて注目されている反面、オーバーツーリズムも問題になっているんです。島の外から観光客が訪れることで、自然環境に負荷がかかって本来の自然環境が失われてしまうという問題のことですね。」

「イリオモテヤマネコが車にひかれてしまうという話はよく聞きますね。」

「でもせっかく西表島に興味を持ってもらって島に来てくれた人が、環境に負荷をかけてるって思われてしまうのは悲しいじゃないですか。島の特産品なんかも一緒で、その製品を作るために島の環境に負荷をかけてしまったら、島の特産品を求めて買ってくれる人も、気持ち良く買い物ができなくなってしまう……。それはすごく嫌だなと思っていて、だから私達は生産過程でもなるべく環境に負荷をかけない仕組みを目指しています。
無農薬にこだわるのはそこが大きいですね。」

「環境に負荷をかけないための、無農薬栽培というわけですね。」

「はい。農薬を使えば、田んぼをエサ場とする動物達に大きな悪影響が出てしまいますし、田んぼからの水が流れつく川や海に住む生き物への悪影響も言わずもがなです。
島に興味を持ってくれる人や島の物を好いてくれる人が気持ちよく買い物ができるようにしたいんです。
それで、島の物を買ってもらって経済的に島がうるおえば島の人も幸せになれる。
そういう循環を作っていきたいんです。」

「なるほど。環境への負荷を軽減するのは、自然環境のためであり、観光客や西表島の製品を買ってくれる人、ひいては自分達のためでもあるということですね……。
”シークヮーサー”という沖縄の地域資源を扱う一人間として見習わなければいけない姿勢です……感銘を受けました!
本日は貴重なお話をありがとうございました!」

「こちらこそありがとうございました!」

「自然と人の共存」という理想は多くの人が望んでいると思います。しかし、言うは易しで、それを実現するのは途方もない道のりだと思います。
そんな中で、大浜さんはあらゆる方法で農薬を使わずにお米の収量を上げる方法を模索しています。
そこには、”自然を守る”というだけでなく、その上で地域に利益を生み出し、自然も人も持続できるような社会を構築するという非常にリアルなビジョンがありました。
今回のインタビューをうけて、私達沖縄シークヮーサー本舗も、地域の資源を使わせていただいている一員として、理想だけではない、自然と人が共存できる社会のための実践を続けていく必要性を改めて心に刻みました。

いかがだったでしょうか?
『月桃茶』を追っていったつもりが、随分と大きなテーマに発展してしまいましたね(笑)
大浜農園の『月桃茶』、みなさまにもぜひ香りと味を堪能しながら、西表島の大自然に想いをはせていただきたいです!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!

【コラム③:『桃』の魔除けのチカラ】

中国では古来より『桃』に「不老長寿」や「魔よけ」のチカラがあると考えられ、特別な植物として扱われてきました。
その『桃』への信仰は中国と関わりの深かった日本にも伝わり、子供の健やかな成長を願う『ひなまつり=桃の節句』の行事が生まれたり、桃から生まれた英雄が鬼を退治する『桃太郎』という物語が生まれるなどの影響を与えました。
昔の沖縄……つまり『琉球王国』は日本よりもさらに中国と関わりが深かった国ですから、『桃』という漢字の入った『月桃』という植物への信仰が生まれたのも中国文化の影響があったのかもしれませんね。

今回は大浜農園の大浜さんに、「月桃の魅力」と「無農薬栽培に取り組む農園の想い」についてたくさんお伺いいたしました。
ご協力ありがとうございました!

参考文献:
・月桃を用いた抗菌,抗カビ及び防虫性を有する機能性紙の開発に関する研究
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2030703587

・「桃」の持つ魔除けのチカラ
https://note.com/onoteru/n/nb230d08c6a83

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